ボールハンドリングや身体の移動を大きく、強く行うために必要な考え方‼

パフォーマンスアップ

こんにちは、SHOです‼

皆さんはドリブルのチェンジを大きい範囲で行えなかったり、ボールを大きい範囲で扱おうとすると身体がぐらついてバランスを崩したりしていませんか?

これらは身体の使い方に問題があり、各関節の機能を理解することで改善することができます。

  • クロスオーバーの幅を大きくして相手とのずれを作りたい
  • 安定してボールをコントロールしたい
  • ディフェンスでボールチェックをしてもふらつかずに相手に着いていけるようになりたい

今回は身体を上手に使いこなすために必要な関節の機能についての記事を書いてみました。

是非、ご覧になってください。

今回の記事の著者
  • 理学療法士(整形外科クリニックに勤務)
  • 中学バスケクラブコーチ(JBA公認C級コーチ)
  • 高校バスケ部トレーナー(JSPO-AT)

各関節の機能とは?

人体の関節には、安定して(スタビリティ)可動する(モビリティ)という機能があります。

そして、各関節にはスタビリティとモビリティのいずれか一つを主要な機能として持っており、それが交互に積み重なっています。

この考え方は「joint by joint theory」と言い、Michael Boyleと理学療法士のGray Cookによって生み出されたものです。

理学療法士やトレーナーが動作を見る際に、参考にしているもので各関節が正しく機能しているかを確認することができます。

各関節の役割は以下のものになります。

ここで、「スタビリティ関節は可動しなくて良いのか?」「モビリティ関節は安定しなくて良いのか?」と思われるかもしれません。

上記でも述べましたが、関節は安定して可動しなくてはならないのでスタビリティ関節であっても可動する必要があり、モビリティ関節でも安定している必要があります。

ただ、動作においては各関節が適切な役割をすることで、人間の機能的(ファンクショナル)な動きになると考えられているのです。

スタビリティ関節

スタビリティ関節に代表されるのは、腰椎(仙腸関節)です。

腰椎は関節の構造上不安定な部分なので、腰椎が過剰に動くことによって周囲の組織である関節や椎間板にストレスがかかり腰痛の原因となります。

中学・高校年代では腰椎の不安定性により「腰椎分離症」という腰椎の疲労骨折の原因にもなり得るのです。

また、腰椎の不安定性がある場合は、隣接の関節である胸椎や股関節が代償的に過剰な安定(低可動)となり関節の機能が逆転してしまうこともよく見られます。

よって腰椎では、適切な可動域の範囲内で安定して動くことが大事なのです。

他の肩甲胸郭関節や膝関節などのスタビリティ関節も同様で、関節を安定させることで機能的な動きの獲得に繋がります。

モビリティ関節

モビリティ関節に代表されるのは胸椎と股関節です。

胸椎には肋骨が付着しており、構造的に安定している関節といえます。

構造的に安定しているがゆえに、猫背の姿勢などが続くことにより可動性が失われやすいのです。

胸椎の動きとして代表されるのは回旋の動きです。

この回旋の動きは手を前に伸ばすときや、バスケットでいえばボールをポケットに入れる動き、クロスオーバーなどの大きい幅でボールを動かすときになります。

胸椎の可動性があることにより、ボールのコントロールを大きく行うことができるようになるのです。

また、股関節は三面上の関節自由度がある関節なので機能として大きく動かせる可動性が求められます。

股関節は地面を蹴って進む際に身体の方向づけとしての機能があることで、幅広い身体の移動を可能にしているのです。

それなので胸椎と股関節の関節の機能である可動性があることは、ボールコントロールや身体の移動を幅広く行うことに繋がってきます。

しかし、胸椎や股関節が低可動になってしまうと隣接している関節である腰椎や膝関節が代償的に動くことで不安定となり、関節の機能が破綻してしまいます。

そのようなことにならないように胸椎と股関節のストレッチを行い、可動性を維持していくことが大切になってきます。

モビリティファースト スタビリティネクスト

モビリティとスタビリティはどちらを優先して行うかと疑問になるかと思われます。

基本的にはモビリティを優先的に行い、スタビリティのトレーニングを次に行っていく順序となります。

スタビリティのトレーニングではモビリティ関節を動かすことでスタビリティに関わる筋肉に負荷をかけたりします。

そのトレーニングの中でモビリティ関節が低可動域になってしまうと、代償的にスタビリティ関節が可動してしまいトレーニングの効果が半減してしまうのです。

それなので、まずはストレッチなどのモビリティ関節の可動性を上げるような運動を行ってから、体幹トレーニングなどのスタビリティ関節の安定性を向上させるような運動を行うことで効果の高いトレーニングになります。

優先順位にも気をつけて行ってみましょう。

まとめ

今回は「Joint by Joint」の考え方の説明を行いました。

人間が機能的に動くためには、交互に積み上がったスタビリティ関節とモビリティ関節が役割を果たすことで可能となります。

スタビリティ関節で特徴的なのは腰椎(仙腸関節)でモビリティ関節で特徴的なのは胸椎・股関節です。

モビリティ関節の可動性改善を優先的に行い、その後にスタビリティ関節の安定性改善のトレーニングを行うことで効果的なトレーニングになります。

ぜひ、この考え方で日々のストレッチやトレーニングを行ってみてください。

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