小中学生バスケットボール選手に多い、オスグッド・シュラッター病をストレッチ・トレーニングで治す‼

リハビリ

こんにちはSHOです‼

オスグッド・シュラッター病は痛みが長引いて困っている選手を多く見ます。

痛みが減らなくて接骨院や鍼灸院でマッサージや電気治療だけで終わっていませんか?

前回の記事で書いたようにいくつかの原因があり、それにより痛みが出ています。

その原因を改善しなければ、マッサージなどの治療をして一時的に痛みが引いてもすぐに痛みが出てきます。

今回は前回の記事で書いたオスグッド・シュラッター病の原因に対しての、トレーニング・ストレッチの方法を解説していきたいと思います。

今回の記事の著者
  • 理学療法士(整形外科クリニックに勤務)
  • 中学バスケクラブコーチ(JBA公認C級コーチ)
  • 高校バスケ部トレーナー(JSPO-AT)

オスグッド・シュラッター病における原因の対処方法

前回の記事で解説したように、大腿四頭筋の張力が増大し骨端線のある脛骨粗面にストレスが掛かることによって膝の痛みや腫れ、骨の膨隆が起こります。

大腿四頭筋の張力が増大する原因として、

  • 大腿四頭筋の柔軟性低下
  • 拮抗筋であるハムストリングスの筋力低下
  • 不良姿勢でのスポーツ動作

以上の3つが考えられます。

それらの原因に対してストレッチやトレーニングの方法をこの後に解説していきます。

大腿四頭筋の柔軟性改善

小学高学年から中学生にかけては成長期ということもあり、骨の成長が活発になり相対的に筋肉の柔軟性が低下していきます。

また、バスケットボールという競技ではダッシュやジャンプなどの動作が何度も行われ、大腿四頭筋にかかる疲労が大きくなります。

それにより、さらに大腿四頭筋の柔軟性が低下していくのです。

大腿四頭筋の柔軟性改善するためにまずは練習後のストレッチは必ず行いましょう。

大腿四頭筋のストレッチの方法

※以下は右の大腿四頭筋のストレッチの方法です

  1. 右下に横向きに寝ます(右側臥位)
  2. 左の股関節を曲げて、右大腿をお腹に近づけます
  3. 右の膝を曲げて左手で右足を持ちます
  4. 左手で右足を後ろに引いて股関節伸展・膝関節屈曲姿勢を取ります
  5. 右の大腿四頭筋のストレッチがかかっていれば正解です

ストレッチ以外でもセルフマッサージを行うことで、大腿四頭筋の柔軟性を改善することが出来ます。

ストレッチポールやフォームローラーでのセルフマッサージが行いやすくてオススメです。

大腿四頭筋のセルフマッサージの方法
  1. ストレッチポールまたはフォームローラーを用意します
  2. うつ伏せになり、太もも前面(大腿四頭筋)にストレッチポールを当てます
  3. 大腿四頭筋に当てた状態で上下し、マッサージしていきます
  4. 外側や内側なども体の向きを変えてマッサージする場所を変えていきます

※特に外側広筋が固くなりやすいので太ももの外側のマッサージを念入りに行いましょう

練習後やお風呂の入浴後に大腿四頭筋の柔軟性を改善するようなセルフケアを行うことで、翌日に柔軟性を低下しない状態で練習に取り組むことが出来ます。

ハムストリングスの筋力強化

オスグッド・シュラッター病の選手はハムストリングスの筋力が低下していることが多く見られます。

これはバスケットボールなどのスポーツ動作でハムストリングスを使えず、大腿四頭筋ばかり使ってしまうことが原因となります。

しかし、ハムストリングス自体の筋力が低下していることにより大腿四頭筋への負荷が増大してしまいます。

よってハムストリングスの筋力強化することもオスグッド・シュラッター病の症状を減らすために必要となります。

ハムストリングスの筋力強化方法

ヒップリフト

  1. 仰向けに寝た状態で膝を立てます
  2. 足幅と膝の幅を骨盤の幅程度まで開けます
  3. つま先を上げた状態でお尻を上げます
  4. ハムストリングスや殿筋に力が入っているかを確認して行います
  5. お尻を上げたときに膝が内側に入らないように、つま先が外を向かないように気を付けます

レッグカール

  1. うつ伏せになります
  2. 腰がそらないようにお腹に力を入れながら、片側の膝を曲げていきます
  3. 膝を曲げきったところで足首を数回底背屈の動きを行います
  4. 膝を曲げきることでハムストリングスに力が入るのを確認してください

レッグカールでの筋力トレーニングでは大腿四頭筋のストレッチにもなるので腰をそらないで膝を曲げきることを意識しましょう。

不良姿勢でのスポーツ動作改善

前述もしたとおり不良姿勢でスポーツ動作を行うことにより、大腿四頭筋が過剰に働きすぎてしまい膝の痛みが出てきます。

それなので大腿四頭筋が過剰に働かないような正しい姿勢でスポーツ動作を行うことで、オスグッド・シュラッター病の症状を減らすことが出来るのです。

オスグッド・シュラッター病のある選手の特徴としては股関節がうまく使えないことが多くみられます。

スポーツ動作の中で股関節がうまく使えないことによって、大腿四頭筋が過剰に働きハムストリングスや大殿筋などの筋肉を使いにくくなるのです。

以下に股関節をうまく使うためのトレーニングを紹介します。

股関節を使うトレーニング

ヒップヒンジ

  1. 足を肩幅程度に開いてたちます
  2. 膝を少し曲げた状態から、股関節を深く曲げていき身体を前傾姿勢にします
  3. このときにハムストリングスや大殿筋に力が入るか確認してください
  4. その後身体を起こし立ち姿勢を取ります
  5. ポイントとして身体を前傾していくときに腰が曲がったり猫背にならないように気を付けます
  6. 棒を縦に持ち背中の後ろに当てながら行うと正しい姿勢で行いやすくなります

以前解説したパワーポジションの記事でも正しい姿勢について解説してあるので是非読んでみてください

まとめ

今回は以前解説したオスグッド・シュラッター病の原因に対してのトレーニングやストレッチの方法を解説しました。

大腿四頭筋の過剰な活動を防ぐために

  • 大腿四頭筋の柔軟性改善(ストレッチ・セルフマッサージ)
  • ハムストリングスの筋力強化(ヒップリフト・レッグカール)
  • スポーツ動作の改善(股関節を使うためのヒップヒンジ)

以上のトレーニングをすることで痛みを改善することや予防することが出来ます。

身体を改善するためには努力を積み重ねるしかありません。

適切な方法でトレーニングやストレッチを行い日々続けるようにしましょう‼

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