動き出しを早くする!当たり負けをしない!バスケットボールの構え方

パフォーマンスアップ

こんにちは、SHOです!

オフェンスやディフェンスで一歩目が遅い、体が接触するとすぐによろけてしまうと悩んでいませんか?

そんな悩んでいる選手や指導者の方にむけて記事を書きました!

  • ドライブでディフェンスを抜ききれない
  • ディフェンスで相手に置いてかれてしまう
  • スクリーンアウトで押し負けてしまう

本記事で紹介する構え方のポイントを気をつけてもらうことで早く・強く動き出すことができます。

中学・高校の強豪校でエースになるような選手はこの構え方ができていることが多いですね。

基本の動作にはなりますが、小学生・中学生には意外とできていない選手も多くいますよ。

ぜひ本記事の内容をご覧ください!!

見出し
  • 理学療法士(整形外科クリニックに勤務)
  • 中学バスケクラブコーチ(JBA公認C級コーチ)
  • 高校バスケ部トレーナー(JSPO-AT)

なぜ構えることが必要か?

バスケットボールは縦28m×横15mのコートに10人で行うスポーツです。

サッカーやラグビーとは違い、狭いコートで行うので1歩の速さがとても大事になります。

1歩が遅れることで、オフェンスでは相手のプレッシャーを受けた状態でシュートへいかなければならなかったり、ディフェンスでは仕掛けられるとついていけず簡単にシュートへいかれてしまう。

1歩が遅れることで簡単に得点は取れないし、簡単に得点を取られてしまいます。

そのため、1歩を少しでも早くするためには構えるということが必要なのです。

また構えることで重心が下がるので、当たり負けもしにくくなります。

構えることで以下のことが行えるようになります。

  • ディフェンスを振り切って、フリーで余裕を持ってボールをもらえる
  • ボールをもらってからクイックなシュートやドライブ、パスをスムーズに行える
  • プレッシャーの強いディフェンスでも接触に負けず、余裕を持ってボールコントロールできる
  • ゴール下のディフェンスと接触した状態でのシュートも安定して打てる
  • プレッシャーをかけ続けたディフェンスができる
  • スクリーンアウトでいいポジションが取れるようになる
  • リバウンドを取った後、シュートやドリブルなどの次の動きがスムーズに行える  など…

ではなぜ構えることで速く、強く動くことができるのでしょうか?

パワーポジションが力強く、速く動ける理由

構える姿勢というのは、「パワーポジション」「パワースタンス」と呼ばれる姿勢を言います。

パワーポジションは

  • 身体を軽度前傾
  • 足関節背屈、膝関節屈曲、股関節屈曲
  • 足幅(スタンス)は肩幅程度

の姿勢になります。

この姿勢になることで下半身の大きい筋肉(大殿筋・ハムストリングス・大腿四頭筋・下腿三頭筋)が伸ばされた状態となり、力を発揮しやすくなることで地面を力強く蹴ることができます。

しかし、重心が高く立っている姿勢では下半身の筋肉が使いにくくなっていることによって、力が発揮されず地面を蹴ることができません。

動き出しを速く、強くするためには「パワーポジション」の姿勢を正しく取ることが不可欠なのです。

以下に「パワーポジション」の正しい姿勢が取れているかのチェックポイントを説明します。

パワーポジションのチェックポイント

チェックポイントは大まかに以下の3つです。

  • 脊柱の弯曲のバランスはあっているか?
  • 膝関節、股関節の屈曲の割合は正しいか?
  • 足関節、膝関節、股関節が一直線上にあるか?

脊柱の弯曲のバランスはあっているか?

脊柱は頚椎・胸椎・腰椎・仙椎があり、S字状の弯曲を呈しています。

特に胸椎・腰椎の弯曲のバランスが崩れていると体幹の安定も悪くなることで、パフォーマンスが下がるだけでなく腰痛などの症状が出やすくなるのです。

小中学生では猫背(胸椎が過剰に後弯)姿勢を取ることが多いです。

胸椎の過剰な後弯に伴い、顔も上を向きづらい姿勢になることで視野が狭くなってしまいます。

またハンズアップも行いにくくなることによって、ボールに対して手を出す反応が遅れてしまうのです。

日常の生活でスマホやゲーム機などを使用して前かがみの姿勢を継続して取っていることで、猫背になりやすくスポーツ時にも影響が出てきます。

他にも腰が反った(腰椎の過剰な前弯)姿勢を取る選手も多いです。

腰椎が過剰に前弯していると、腹圧が高まりにくくなるので体幹の安定性が低下します。

さらに腰椎の関節にも負担がかかる姿勢になるので腰痛が出やすく、特に腰椎分離症という疾患になる可能性も高くなります。

腰椎分離症になると1.5ヶ月~3ヶ月程度、安静にしていなければならないのでパフォーマンスも落ちてしまい周りとの差もついてしまいます。

胸椎の過剰な後弯や腰椎の過剰な前弯の姿勢になっていないかを確認して正しい姿勢を取れるようにしましょう。

膝関節・股関節の屈曲の割合は正しいか?

「パワーポジション」では膝関節・股関節の屈曲する割合が同程度が理想的と考えられています。

しかし、小中学生では膝関節と股関節の屈曲の割合がずれることが多いのです。

特に小中学生は股関節の屈曲が少なくなり、膝関節の屈曲が多くなります。

膝関節の屈曲が多い姿勢をとることにより、大腿四頭筋の筋肉が優位に働き、ハムストリングスや大殿筋などの筋肉が働きにくくなります。

そうなることで、地面を蹴る力が弱くなり強く・速く動くことができないので動き出しも遅くなり、身体の接触にも負けてしまいます。

また、大腿四頭筋を過剰に働くためオスグッド・シュラッター病(いわゆる成長痛)や膝蓋腱炎(ジャンパー膝)などの障害を起こしやすくなります。

膝の痛みが出ることでパフォーマンスが下がってしまう選手や練習に参加できない選手は数多く、股関節をしっかりと使えることで痛みを減らすことができます。

膝の痛みで困っている選手はまず確認してみましょう。

足関節、膝関節、股関節が一直線上にあるか?

皆さんはつま先の向きや膝の向きを確認していますか?

重度な外傷をおわないようにするためにも気をつけてほしいポイントです。

理想の「パワーポジション」姿勢では足、膝、股関節が一直線上になります。

しかし、膝が内側に入っている選手はとても多いです。

膝が内側に入っていると地面を蹴った力を身体の中心まで届けることができなくなります。

また、膝が内側に入っていることで膝関節に対しては捻られるような負荷がかかるので、前十字靭帯損傷という大怪我をするリスクがあります。

膝が内側に入ることで障害のリスクも上がり、パフォーマンスが下がる原因にもなるのです。

女子の選手ほど前十字靭帯損傷のリスクが高いので、正しい姿勢を取れているか確認したほうが良いでしょう。

まとめ

動き出しを速く、当たり負けをしないための構え方のポイントをまとめました。

「パワーポジション」の姿勢は大きい筋肉を使いやすくすることで地面を強く蹴ることができるため、強く・速く動くことができます。

正しい姿勢を取るためのチェックポイントは

  • 脊柱の弯曲のバランスはあっているか?
  • 膝関節、股関節の屈曲の割合は正しいか?
  • 足関節、膝関節、股関節が一直線上にあるか?

以上の3つになります。

大きな怪我の予防やパフォーマンスアップにつながるポイントなので確認してみましょう。

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